1.スピード感が大切?お客様の満足度を下げる店員の行動
お客様をお待たせしないために、
サービスはスピードが命。
お客様に満足していただくサービスを提供するために、
どこでも言われることではないでしょうか。
レストランに行って、食事が出てくるのが遅ければ、
お客様はイライラするでしょうし、 どんな場面でも、
お待たせしないに越したことはないでしょう。
しかし、そのスピードを追求するがあまり、
お客様の満足度を下げているかもしれません。
お客様が満足するサービスには、
スピードだけではだめなのです。
あるカフェのケースです。
チェーン店で何店舗も展開している名の知れたカフェ。
決して値段は安くはありませんが、味が良く、席がソファで、
ゆっくりしたいときや、ちょっとした打ち合わせなどに利用できる、
落ち着いたカフェです。
その日は休日で、コーヒーを飲みながら新聞を読む人、
勉強に集中する人など、皆さん過ごされている様子でした。
スタッフはスピーディーに、ホール内を動いています。
しかし、ときにそのスピード感のある動きは、
カフェの良さである、 ゆったりとした空間を壊してしまいます。
そして、店員の動きを観察していると、それは起こりました。
あるお客様が、サンドイッチの最後のひと切れを手にしたその瞬間、
お皿をさげてしまいまったのです。待ってましたといわんばかりに。
それだけではありません。
ドリンクを飲み終えたと思ったら、案の定、
お客様がグラスをテーブルにおいたとたん、
持っていってしまいました。
なんて早いスピードでしょう。
お客様のことをよく見ているからこその動きですが、
スピードが大事ということを、
完全に勘違いしてしまっているようです。
自分の働く職場が、どんな雰囲気を提供しているのか。
先ほどの店員の動きでは、
このカフェの良さである、
ゆったりとした雰囲気が台無しです。
なぜ、この店員がこんなに早いスピードに動いているのか。
おそらく、お店が混みはじめていたために、
早く回転させたかったのでしょう。
狙いとおり、何名かのお客様がそそくさと席を立ち、
お帰りになってしまいました。
お客様をお待たせしないために、
スピードを意識することは、 もちろん大切です。
しかし、度が過ぎたり、やり方を間違えれば、
お客様の満足度を上げるどころか、
下げることになってしまいます。
これは、今回のカフェの例だけでなく、
他業種でも決して珍しいことではありません。
まず大切なのは、
あなたが何をお客様に提供しているか、
それをブラさずもっておくこと。
そして、提供しているサービスに合った、
スピードを大切にすることです。
スピードとは、早いことだけがよいのではない。
あなたのスピードが、 その空間に溶け込んでいるからこそ、
「また行きたい。」 そう思っていただけるお店になるのです。
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